2010年03月21日

親知らずは役立たずなの?(2)


 かねてから、歯科医の間では、虫歯で抜いた歯の後に親知らずを移植することが出来ることが知られていた。 しかし、移植には抜いてすぐの親知らずしか使えないという問題があった。

 広島大学の河田俊嗣さんは2004年、親知らずの冷凍保存に成功した。移植には歯の周囲の細胞が生きていることが必要だ。河田俊嗣さんは、細胞を生かしたまま、急速に冷凍する技術に成功した。この技術により、将来歯を失ったとき、冷凍保存して置いた親知らずを移植することが可能となった。

 日本人の親知らずが、アフリカで人の命を救ったことがある。2000年アフリカ各地で問題となった奇病があった。病気の名前は、ブルーリー潰瘍。皮膚がただれ、そこから病原菌が入ると死に至ることもある。有効な治療法は皮膚移植だが、本人の皮膚は病原菌に侵されているために、移植することが難しく、他人の皮膚では拒絶反応が問題となる。
 そのころ、名古屋大学の上田実教授は、親知らずから皮膚を培養することに成功していた。親知らずに付着している粘膜に培養された皮膚は、誰に対しても拒絶反応が少ないという特徴があった。

 2001年、上田実教授らは、日本人の親知らずから、培養された皮膚をもってアフリカに渡り、治療を開始した。6か月後、皮膚は見事に定着、治療は成功した。この治療は現地の医師に引き継がれ、現在も行われている。

 「親知らずは、かつては邪魔者だったんです。口腔内に炎症を起こしたり、歯のゆがみを作ったりするものだったんです。今は、宝の山になっているんです」と、上田さんは語る。さらに、「歯の歯髄の内部に非常に強力な細胞があるんです。それを使って、神経だとか骨だとか作れるようになっているんです。将来、さまざまの治療に役立てることが出来るかもしれません。現に炎症を起こしているときなどは別として、特に問題がなければ、親知らずは大事においとかれたほうがいいと思います」と提案する。
 以上、読めば、なぜ、「親知らずを抜くことを断固拒否」したか、お分かりいただけたかと思います。
 因みに、親知らずの移植に興味があったので、調べてみると、一般の開業医でも手がけている人がいて、保険も利くようです(親知らずの抜歯と移植とを同時に行うことが、条件のようですが、通常は同時に行うでしょうね)。インプラントは保険が利かないし、異物を挿入するのですから、やはり、自分の歯を移植する方が安心なように思います。
 特に、問題がなければ、大事に残しておくべきでしょう。冷凍保存するより、ずっと安上がりですから。
 歯の冷凍保存については、こちらに情報が載ってました。Dental News
 ところで、NHKの「解体新ショー」のホームページは閉鎖されたんですかね。いろいろ面白い情報が載っていたので、ぜひ再開して欲しいです。
posted by maro at 16:00| Comment(0) | 解体新ショー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月20日

親知らずは役立たずなの?(1)

解体新ショー2007年10月13日「親知らずは役立たずなの?」


縄文人の頭蓋骨を調べてみると、歯の数は現代人と同じ32本。親知らずはちゃんと生えている。さらによく見ると、表面が削れしっかりと使われていたことが分かる。

時代が進むにつれて、日本人の食生活は豊かになって行き、親知らずは次第に生えなくなったと考えられている。江戸時代の人の頭蓋骨を調べてみると、左下の親知らずは曲がって生えており、使われていなかったようだ。右下の親知らずは痕跡すらない。

大規模な調査によると、生えてこない親知らずの割合が、縄文時代では5%だったのに対し、江戸時代では30%に増えていることが分かった。そして現在、街で調べてみると、調査した22人中、少しでも見えている人は12人、4本すべて見えている人はいなかった。
 親知らずが生えてこない理由について、現代人は顎が小さくなったから、と説明されることが多い。逆に歯が大きくなったという説もあるそうだ。
 しかし、番組では、歯のこすれあいが不十分のため、親知らずの生えるスペースができないから、と説明する。
 つまり、大臼歯が生えそろうまで、残りの歯で食事をしている間に、歯の側面がこすれあい、削られて行くことによって、親知らずの生えるスペースができる。しかし、その間に硬いものを食べないと、こすれあいが不十分のため、親知らずの生えるスペースができなくなると、というのだ。
 確かに、硬いものを食べても、筋肉が鍛えられることはあっても、それによって顎が大きくなるとはいえないであろう。年を取ると歯に隙間が出来るのも同じ理由からかも知れない。
 因みに、私は立派な親知らずを4本持ってました。2本は虫歯になり抜いてしまいましたが、まだ2本健在です。(歯医者さんに残りも抜くように勧められましたが、断固拒否しました)
 ということは、縄文人並み?

 次回は、日本人の親知らずが、アフリカの子供を救うという話を紹介します。また、なぜ「断固拒否した」のか、その理由もお話します。
posted by maro at 14:02| Comment(0) | 解体新ショー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月10日

金縛りはどうして起こるの?

解体新ショー「金縛りはどうして起こるの?」2007年7月21日


睡眠を研究している福田一彦教授(福島大学共生システム理工学類)は「金縛りは、生理学的に100%説明できるし、実験室で再現することも可能です」と話す

通常、睡眠は、深い眠り(夢を見ないノンレム睡眠)から始まり、浅い眠り(夢を見るレム睡眠)へと移り、一晩でそれを何度か繰り返す

その深い眠りから、浅い眠りに入った瞬間、夢を見る前に割って入る。つまり、起こしてしまう。これを繰り返すと、眠りのリズムが乱れ、眠ったらすぐに夢を見るようになる
kana04.jpg
そうすると金縛りが置きやすくなるという。そして2時間後、金縛りが確認された

本人は「この部屋でした。全部見えました」という。しかし、画面では、その瞬間は目を閉じていたのが確認されている

実は、金縛りの時は、夢を見ていたのだという。眠る前に見た部屋の光景が、夢になって現れたのだという。眠ってすぐ見る夢、それを本人はまだ、起きていると錯覚している状態、それが金縛りだという

不規則な生活をおくっている人ほどなりやすく、かつてヨーロッパでは「看護師の麻痺」と呼ばれていたこともあるという。普通の人で4割が経験しているのに対し、看護師では、それが6割に上るという

金縛りというと「押さえつけられている」というイメージがある。東北地方でも、昔から座敷童子が、体をつかんで動けなくさせるという言い伝えがあるという

また、カナダのニューファンドランド島には、深夜に魔女が胸を押さえつけるという伝説があるし、ヨーロッパでも、夜中に悪魔が体の上に乗っかるという言い伝えがあるという

これらに共通しているのは、何かに圧迫され身動きできないという状態である

実験では、脳波だけではなく、筋肉の動きも調べてみた。すると金縛りにあっていたときは、筋肉は全く動いていなかった。そのため身動きが取れないと思うのだという

さらに、呼吸も動きが少なく、リズムも不安定だった。だから息苦しく感じるという

つまり、実際に体が動かなくて、息苦しい状態にある

そして、その状態を説明するために、脳はさまざまの夢を作り出す。すなわち、金縛りのお化けの正体は、脳が不自然な体の状態を説明するために作り出した幻なのだという

 金縛りについては、「脳は目覚めているが、体は眠っているから、動こうとしても動けないのだ」と、よく言われます。しかし、本当に脳が目覚めていて、座敷童子や魔女を見たのであれば、まさに超常現象ですね。
 その点、金縛りの時は、脳も、体も眠っているとするなら、納得できます。
 ただ、「眠る前に見た部屋の光景が、夢になって現れた」「眠ってすぐ見る夢、それを本人はまだ、起きていると錯覚している状態」以外にも、金縛りが起きる可能性はないのでしょうか。
 「起きてすぐ眼にした部屋の光景を夢の中でも見ていた」と思い込むこともあるのではないでしょうか。まあ素人考えですが……
posted by maro at 09:48| Comment(0) | 解体新ショー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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