2010年04月05日

虫歯は削らなくちゃダメ?(5)

 前回同様、番組紹介から、少し横道にそれますが、左上顎第二大臼歯の治療の話を続けます。

●意外と安い根管治療
 左上顎第二大臼歯の根管治療は結局、2ヶ月近くかかりました。当初は、意識的な治療の引き伸ばしをしているのではないかと、疑う気持ちも少しありましたが、すぐにそれは、間違いだと気が付きました。治療を引き伸ばしても、歯医者さんにとって何のメリットもないからです。なんせ、1回の治療費がとてつもなく安いですからです。自己負担費が、安いときで1回100円という時もありました。といって、治療は、リーマーで細菌を少しづつ取り除き、薬を詰めて様子を見る、という繰り返しなので、結構手間のかかるものです。
 詳しくは、歯チャンネル88の説明をご覧ください。

●腰痛が治った
 ところで、治療は予想以上に長引きましたが、それについての、不満は全くありません。というのは、歯の治療によって、腰痛が治ってしまったからです。
 実は、2年ほど前から、腰痛に悩んでいました。最初は、たまに、右の尾てい骨の当たりに電気の走ったような刺激があり、あれっという感じでしたが、次第に慢性的な鈍痛が広がり、歯の治療を始める直前には、くしゃみをするだけで激痛が走るという状態でした。また、夜になると左目の下あたりに鈍痛が広がるという症状もありました。
 それが、左上顎第二大臼歯のクラウンをはずした途端に一気に軽減しました。
 左目の下の鈍痛は、ぴたっと治まりました。腰痛も半減ししました。嫌気性の菌を空気にさらすのが効果的だったようです。その後は、歯の治療の進行状態に、比例するように一進一退を繰り返し、歯の治療が終了する頃には、かなり軽減していました。
 つまり、大臼歯の根管に巣食っている細菌と、腰痛との関係は明らかなので、その細菌を徹底的に退治して欲しいという気持ちがあり、したがって、じっくり時間をかけて治療するというのは、歓迎するという面もあったのです。
 このような、歯の治療の思わぬ効果を、治療してくれた歯医者さんに話したのですが、あまり関心がない様子でした。
 最近知ったのですが、歯性感染症という病気があるんですね。KOMPAS(慶應義塾大学病院の医師、スタッフが作成した医療・健康情報サイト)に詳しい説明があります。

●ラバーダムの重要性
 歯の根管部分は、神経組織を通じて、体の中枢部とつながっているので、その治療には細心の注意が必要でしょうね。そのため、「アメリカにおける歯科治療特に根管治療専門医(歯内療法専門医)では、ラバーダムをしないで歯科治療特に根管治療(歯内療法)をすることはありません。」という歯科医もいます。
 歯チャンネル88によると、ラバーダム無しで根管治療した場合の成功率は50%以下だそうです。
 ただ、今回の治療は、根管部分が細菌に侵されていて、しかも、嫌気性の菌を弱らせるため、最初の1週間は、詰め物をはずしたまま、空気にさらしていたので、ラバーダムはあまり意味がなかったかも知れません。

●なぜ二次う蝕になるのか
 ところで、B歯科での治療の頃から、疑問に思っていたことがあります。それは、虫歯の治療をしても、詰め物の中でさらに虫歯が進行するのでは、治療の意味がないのではないかということです。
 これが「二次う蝕」の問題です。「成人の虫歯治療の多くが、二次う蝕の再治療」「二次う蝕は歯みがきでは予防することができない」という歯医者さんもいます。
 では、患者はどうすればよいのでしょうか。
 虫歯と違って、二次う蝕の原因については、諸説あるようです。
 @歯みがきが不十分でプラークができるから
 A削り残した虫歯菌が内部で酸を出すから
 B接着部分の微小な隙間から虫歯菌が侵入するから
  といったところでしょうか。
 @は患者の責任。ABは歯科医の責任ですね。
 しかし、「成人の虫歯治療の多くが、二次う蝕の再治療」だとしたら、@の根拠は怪しくなりますね。歯みがきが不十分なら、二次う蝕と同じぐらい虫歯ができるはずですから。
 とするなら、ABが複合的な原因と言えるのではないでしょうか。
 ただ、完全に密閉できれば、多少虫歯菌が残っていても、悪さはできないでしょう。
 ということは、Bが主要な原因ということになるのでしょうか。

●メタルインレーの問題点   
 そこで、二次う蝕の対策はないかと、ネットを検索していると、「MIの考えに基づくコンポジットレジン充填」(水正明・鶴見大学歯学部附属病院総合歯科2教授)という論稿が見つかりました。ラジオNIKKEIが、2007年6月5日に放送した日本歯科医師会生涯研修番組内容を紹介したものです。
 その中で次のような記述があります。
 「インレー体自体の耐久性については問題ないと思います。しかし、セメントで合着しますので、インレー体とセメント、セメントと歯質という二つの界面を持つため、辺縁漏洩を生じやすいのです。セメント自体の強度も薄く十分ではありません。したがって、二次う蝕を生じやすく、さらにメタルは不透明なため内部に生じたう蝕は診査しにくいといった面があります。ひとたび二次う蝕が疑われるときには、すでに歯髄症状が出ていて歯髄処置が必要となることが多いのです。歯髄処置の後にはクラウンなど大型の修復が行われ、無髄歯はいずれ抜歯の運命をたどることになります。このようにいわゆる修復のサイクルに陥いると、口腔内に次々と問題が生じ、歯科医はそのつど収入を得ることになりますので、こうした診療形態が続く限り歯科医が国民から真の信頼を得ることはできないのです。」
 ここで、「インレー」といっているのは、金属の詰め物を指しているようです。「セメント」は、金属の詰め物と歯との間に入れる接着剤を指しているようです。
 つまり、歯と「セメント」、「セメント」と「インレー」の二箇所の接着部分があるため、微小な隙間ができやすいといった意味でしょうか。

●コンポジットレジンの勧め?
 そして、水教授は、コンポジットレジンでの治療(充填)を勧めています。コンポジットレジンの説明はこちら歯チャンネル88に。
 ただ、コンポジットレジンの利点についての、水教授の記述は難しくてよくわかりません。しかし、多少でも効果があるのなら、コンポジットレジンで治療して欲しいと思いました。そして、結局、コンポジットレジンで治療したのですが、その利点を活かすことなく中途半端で終わってしまいました。しかも、保険が使えないはずなのに、なぜか保険を使って……。
 ネットで検索していると、コンポジットレジンを得意としている歯医者さんのページが見つかりました。特定の歯医者さんを宣伝しているようで、あまり気は進みませんが、う蝕検知液の使用実例や、第二象牙質が形成される動画が載っていて参考になります。ただ、コンポジットレジンが、本当に二次う蝕予防に効果があるのかについての答えは示されていないように思います。

 保険が使えないはずなのに、なぜ保険を使って治療ができたのかの話は、次回に。

  ミラーページ
posted by maro at 23:18| Comment(0) | ためしてガッテン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。